サツコイ〜悠久なる恋の歌〜 体験版

ALcot『サツコイ〜悠久なる恋の歌〜』応援中!

(※ネタバレをいろいろ含みます。)

2014年8月29日にALcot Honey Combより発売予定の〜捕食する者と捕食される者の恋愛ADV〜の体験版(18禁)。

路上で死にかけていた主人公を助けた白羽瀬悠は人魚であると自称し、主人公を捕食することを宣言します。

ローテンションの悠と主人公のかけ合いは読んでいて疲れない(ストレスが少ない)です。人魚の存在について主人公が半信半疑のままゆるやかに話は進み、やがて主人公が動かざるを得ない事件が起こります。いわゆるホラーでもなく、喰うか喰われるかというようなどろっとしたシーンもなくあっさりした空気感の中に、身近にいる捕食者の存在感が夏の湿気のようにべたっとあり続けているような気がします。冗長なシーンはなく、のんびりと読み進められます。会話では名字で呼び、メッセージウィンドウでは名前が表示されるので、登場人物が多いかのような錯覚効果もあります。

ルールのよくわからない得体の知れないものがあると、読んでみようという気になりますね。本作ではそれが人魚なわけですが、体験版のラスト付近で若干の解説が入ります。純血種が子孫を残すためには、おそらく純血種同士で成魚の雌と稚魚の雄との間で受精すべきなので、ぜひとも食べる前にHシーンを済ませておきたいところです(なんて合理的な設定!)。稚魚といっても20歳以上であるところがポイントですね。稚魚が成魚となる条件が明らかにされていないところをみると、条件はグッドエンドとバットエンドの両方になりうる内容なのでしょう。新田サンは例外的な三つ子か四つ子でないと話が合わないのですが、きっと物語の核心に関わる出来事が過去にあったに違いありません。