箱庭ロジック 体験版

Cabbit 第三弾!「箱庭ロジック」応援中!

(※ネタバレをいろいろ含みます。)

2014年10月31日にCabbitより発売予定のミステリーADVの体験版(18禁)。

主人公は学生会長から連続行方不明事件の捜査を依頼され、パートナーと共に捜査へ乗り出します。

テキストは読ませる内容で、1〜2行のメッセージウィンドウでここまで引き込まれる文章というのは匠の技というほかありあせん。アップになるほど綺麗なキャラクターグラフィック、透明感のあるBGMなども楽しむことができます。フローチャートを見たときは某百合ゲーを思い起こしたりもしましたが、便利な機能で、見る限りではプレイヤーはそれほど悩まずともフルコンプができそうです。推理ノートには各キャラの情報が記載されますが、細かなデータや市や学園などの設定まわりは表示されませんので、本格的に自力で推理したいときは自前の推理ノートを用意してみるのも一つの楽しみ方かもしれません。

推理パートナーの霧架と瑚子の選択はどちらとも決めかねるポイントでした。その意味で、体験版用のおまけシナリオには妙な説得感があります。Hシーンはきめ細やかなテキスト展開と表情で、唯一SEにわずかな違和感を覚えるのですが、そういう演出なのであれば仕方ないのかもしれません。劇場版予告的な演出も、体験版という立ち位置によく合っていると思います。

さて、体験版で得られる情報からしますと、千羽大学黒幕説がとても考えやすいです。行方不明となった学園内の6名は共通点がないとされていますが、後に携帯が発見されているという共通点があります。6名は携帯を手放すよう指示され自ら姿を消した可能性が高く、守秘義務の課されている千羽市において、SNS"箱庭"を通じて法外な報酬がインセンティブとして提示されていたのではと推測することができます。大学の敷地内に市役所があるというのがあまりにも怪しく、大学側からの指揮であるとすれば、あるいは反倫理的な実験や、警察に対する捜査差し止めにも一定の説得力を持ちそうです。主人公は事件解決役として必要な駒であり、一連の事件の流れは何者かの想定した箱庭の再現であるという結末は避けられないでしょう。こういう時はシステムの運営上、大抵身近に内通者がいるものですが、その点では週末の予定が直前まで決まらないという瑚子が怪しさで筆頭ですね。