ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。
(※ネタバレをいろいろ含みます。)
2014年4月24日に日本一ソフトウェアより発売のヤンデレアドベンチャー(PS3)。
ハーレム状態の主人公は部活の存続を賭け、文化祭での出店を成功させるべく奮闘します。
ヤンデレを目当てに始めると辛い思いをすることになる作品。ヤンデレ的なイベントが開始されるには本編の半分以上を消化しなければならず、数時間は「待つ」ことになります。そしてヤンデレパートが始まったのもつかの間、タイトルにありますハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。と思ったら伝奇ものでしたというオチに向けて数々のイベントが始まるため、ヤンデレ要素は少なく、そもそもヤンデレであったかどうかすら疑わしいという結果が待ち構えています。各ヒロインは暴力、監禁、盗聴を担当しており、これでヤンデレとしての要件を満たしているということなのでしょうが、あまり病んでいる様子や深刻さは見えてきませんし、たたりの影響であるという免罪符が数々の要素をうやむやにしてしまっています。神無ルートと佐優理ルートクリア後に解禁される陽佳ルートの実態は3人共通ルートであって、実質的に陽佳ルートが途中までしか存在しないという構成にも疑問が残ります。中盤で登場する香也子がもしヤンデレキャラであれば、別の展開もあったかもしれませんね。
シーンスキップ機能はあくまで1シーンのみスキップするため次の選択肢までスキップするような利便性はありませんし、メッセージ送りが○ボタンのみであったことも地味に労力となっているかと思います。血の表現はクリアでバリエーションもあり、PS3としての性能が活かされているようです。