ヤンデレな彼女に死ぬほど尽くされる 〜受精させて?貴方の精子独り占めにして誰にも渡さない〜

http://norn-soft.com/seihin/yandere.html

(※ネタバレをいろいろ含みます。)

2011年4月15日にダウンロード版、同5月13日にパッケージ版がNornより発売のアドベンチャー(18禁)。
主人公のあっくんにはお嬢様にして生徒会長の完璧ヤンデレ幼馴染、九条茉莉亜がいます。あっくんは、タイトルの通りになります。

このゲームがとにかく素晴らしすぎるのですが、詳細は少しずつ書きます。

このゲームはいくつかの点においてとても革新的です。1点目としては、あっくんの自宅に夫婦円満な両親がいることです。茉莉亜はあっくんの両親に取り入り、あっくんとの幼少期から続く仲が公認となっているのですが、この状況自体が稀有なことです。さらに茉莉亜はあっくんの両親の歓迎を受けてあっくんの部屋に同居を始めるわけですが、あっくんの両親が長期出張や海外旅行に出かけないことがとても珍しく感じられます。
2点目としては、ヤンデレヒロインがハッピーエンドを迎える点です。ある意味でハッピーというジョーク的なものではなく、一般常識的感覚でいうハッピーエンドを茉莉亜とあっくんが共に迎えているのです。ヤンデレヒロインが破滅的結末を迎える必要はないということがここに実証されています。
また、作中にはもうひとりのヒロインが登場します。登場したての頃はどう見てもかませ犬に見えるのですが(ある意味それは当たっているのですが)、思慮に満ちたセリフ回しや行動力がひとりのキャラとしての存在感を引き立たせています。
Hシーンがストーリーに組み込まれているのもポイントです。とってつけたような1場面というのではなく、途中の会話でも少しずつ話が展開しているという点は見逃せません。茉莉亜の多彩かつ幅のあるセリフ回しも絶妙です。

個人的な見解としては、九条茉莉亜は考えうる限りの理想のヤンデレヒロインです。これ以上のものを考えるのはなかなか難しいところです。ひとつポイントとして書いておきたいのが、ヤンデレヒロインは主人公よりも優秀であるべき(頭のよさ等で)ということです。ホラー要素もしばしば含まれることのあるヤンデレに関しては、先の手が読めず、手に負えないほど、その魅力は高まります。主人公の想像を超えてデレてくるヤンデレヒロインは、今後も主人公に未知の幸せを呼び込む存在となりえるのです。