僕は友達が少ない(1)

僕は友達が少ない (MF文庫J)MF文庫J 平坂読 イラスト:ブリキ
外出中に文庫カバーなしでこの本を読む感覚は格別。読みながらリア充リア充めと思っていて、読み終える頃にはたと気付いた。友達がいないのではなく、少ないながらも"いる"のである、この主人公には。そしてその友達が夜空、星奈をはじめとする隣人部員というわけだ。ラスト付近にすごくいい話が書いてあるんだけど、それも友達がいないことには話が始まらなかった。少なくてもいるだけいいじゃないかと思うのだが、その意見をこの物語に対して述べるのは大方お門違いというわけだ。現実でも友達が0人という人はそれほど多くないだろうから、これでいいんだ、これで…。
表紙からも見えると思いますが、イラストはとても美麗です。作中は相手に心理的ダメージを与える口ゲンカや罵倒ゼリフがわりと横行しているので、ドMホイホイ的要素もあるように思えます。中盤のワイングラスのネタは、実際にやりたくなりました。