はるまで、くるる。 体験版


すみっこソフト『はるまで、くるる。』応援中!

(※ネタバレをいろいろ含みます。)

2012年4月27日にすみっこソフトより発売予定の恋愛ADV(18禁)、体験版。

主人公と4人のヒロインが、人里離れた場所で春休みを過ごすことになります。体験版は中盤(?)46日目の静夏が唐突にとんでもない宣言をするあたりから始まります。

誰も見ていない空間にうら若き少年少女を放り込んだらこんな感じかなあと思いながら眺めることができます。軽快かつ忌憚のないトークが綴られていて、面白いと思える箇所は色々あると思います。公式サイトにも書かれていますが、かなり変わった作品であり、一言で表現しようとしても説明不足となってしまうでしょう。

すでにモテモテな主人公をめぐるヒロイン全員の嫉妬心を中和する手段としてハーレムを提案という、わたしはハーレムを始める理由をロジカルに考えたことはなかったのですけれど、ひとり占めすることができないから、という状況でハーレムが形成されるのは一般的にも認識しうるところでしょう。それによって後のキャッキャうふふワールドは確かに成立し、ヒロイン同士も含め、組み合わせや人数の自由自在なHシーンが展開してゆきます。

シリアス的なパートとして、理性と感情のどちらが優先されるか、倫理とフリーセックスは共存するかという命題が提示され、状況次第ということも書かれているのですけれど、現実世界では表向きは理性や倫理がとても強いですね。まさに、我慢しないより我慢するほうが楽な状態であると。

後半に入る会話で明らかになりますが、社会実験あるいはコミュニティ実験的な内容を描いた作品のようです。3か月という長さの春休みを越えると、主人公らは記憶をリセットされていた、という場面までが体験版で、その後は何か条件を変えて2週目の実験ということもあるかもしれません。こういった空間というものを、現実でも見てみたいものです。

春なんか、もう来なければいいのに。というキャッチコピーはおそらく状況を理解したいずれかのヒロインの述懐と読み取れます。ただ、なぜこれが悪夢と終末なのかまでは読み取れずにいます。ずっといられるならいたいですよね。