美少女万華鏡 ―忘れな草と永遠の少女―

美少女万華鏡 ―忘れな草と永遠の少女―

(※ネタバレをいろいろ含みます。)

2012年7月27日にωstarより発売のオカルティック官能ADV(18禁)、美少女万華鏡シリーズの第二話。
山間の温泉旅館を再訪したホラー作家の深見夏彦は、不思議な美少女の蓮華から差し出された万華鏡を覗き込み、快楽のまばゆい光に彩られた美しい世界を目にします。ストーリーの大半を飾るのは、覗き込んだ先の世界。第二話では学園を休みがちの神崎彰人が初恋相手の沢渡雫に陶酔してゆく様が描かれます。

クリアしました。
まず一面忘れな草で視点の動くタイトル画面が綺麗。今回も美しいグラフィックで、後半部分には分岐がありましたね。前回とは異なり一般の学校が舞台とされ、また後半で明らかになる仕組みのこともあり、前半部分では表現が抑えられていたようです。もともとプレイヤーを驚かせるつもりはなかったのでしょうと思えるほどに伏線が繰り返し登場し、雫のなかなかどうしてあざとい仕草(あきちゃんはそんなこと言いませんが)を見ていれば、ある程度の予想はできてしまうでしょう。
もっとも現実ではない世界を描いた作品というポジションを取ることで、あざとさは正当化され、むしろ突き詰めたものを見ることができ、万華鏡を通してみえる世界としての儚さや快楽(エロス)もより際立つことになるので、これでいいのです、ということだと思われます。

それにしても、主人公の幼少期の思い出は、あれだけあれば十分リア充だと思うのですが。あと今回も移動中のHシーンがありましたね。車、自転車とくれば、次は列車か飛行機か・・・。ストーリーの入れ子的構造はコンパクトにまとまっていながらも新しい要素があり、よく練られている印象があります。
(ごく個人的な感想として、記憶を朧げに継承するループ作品への最近の遭遇率は異常。)

今回もCGの差分数が尋常ではなく、アルバムモードによると合計のHシーンは16、差分枚数は719枚に上り、内いくつかはアニメーションします。スタッフの労力が計り知れないのですが、このボリュームで定価が2,940円なら第三話も続けて買えそう?